これこれしかじか

ようこそ沼へ。お手柔らかに。きまぐれに。

burn the stageを見た

私はいつもバンタンに限らずこういうドキュメンタリー系を見る時はファンとしてより一歩引いて客観的に見るようにしている。

良くも悪くも感情移入してしまい考えすぎたりしてしまうから。

 

いつも思うのがステージに立つアーティストにも表の部分と裏の部分があって、普通は表しか見ることができないから知らないこと知らなくて良いこと知りたくなかったこと、その辺はすべて自分達の頭の中で作りあげられて完結しているものだと思うけれど、裏を見ることでわかってしまう、伝わってしまう、知ってしまうことが沢山あって、それまで見ていたアーティストを素直な気持ちで見れないのかもしれない…そんな気分になるからドキュメンタリーを見る時は楽しみ半分、怖さ半分といった感情がわいてくる。

 

日本のアイドルは強固なガードや事務所の力もあってかあまりプライベートが表に出ることがないけれど、KPOPアイドルはSNSを積極的に活用し、プライベートもさらけ出し、ファンの出待ちや写真を撮るために海外を飛びまわるような「マスター」という存在もあり、24時間、365日、表と裏がほとんどないような生活だと思う。

もちろん全てのプライベートが表に出ているわけではないのだけれど、私はこのKPOP特有のスタイルを知った時、単純に疲れるだろうな…大変だなと思った。

 

私達は彼らの人生そのものを消費しているようで、人生の中で1番楽しい時代を普通に過ごすことができないのではないか…と、たまに罪悪感におそわれるような感覚がある。

 

以前、ツイッターでRTされていたブログで印象に残っているヶ所がある。

私はアイドルの背景にある物語を読んで追いかけるのが好きなオタクだ。
物語とは何かというと、グループが持つ成功までの軌跡みたいなもので、一番分かりやすいのは「チームが天下を取る物語」だと思う。モンスターグループと呼ばれるような人たちはこの物語で多くのファンを魅了している。
東方神起は5人でトップに立ったにも関わらずメンバーが脱退し、2人になって再度天下を獲得するまでの物語を持っている。
EXOは事務所が作り出した世界観のなかで常にファンが物語を読み取り、歴史に残る人気を獲得したグループだと思うし、防弾少年団は自分たちの成長や変化にあわせてコンセプトを自らと同化させ、常に「リアルな自分たち」を発信し続けて遂に3大アイドル事務所以外で初めてKPOP界のトップに立った。そしてさらに世界にその物語を広げつつあるグループになっている。

 

アイドルとして舞台に立たないといけないと選択させてしまったことが申し訳なくて、今にも感情が爆発しそうなのにそれを堪えて歌っている4人を見ると、エンターテイメントというのは残酷すぎると思った。あまりにも悪趣味な状況に思えた。

 

防弾少年団というグループが誕生するまで、誕生してから今現在も全て物語のようで、それを私達は見せてもらってるのだということ。

楽しいことだけじゃないからこそ後ろめたさや罪悪感を感じてしまう。物語と言ってもフィクションではない生身の人間が作り出すノンフィクションだから、そこにはいろんな感情が生まれる。

エンターテイメントが皮肉なのは物語が華やかであればあるほど残酷さが付きまとうこと。もしかしたらそれさえも消費して楽しんでいるのかもしれなくて、たまにふっと熱が引くような感覚がある。

 

私もこのブログ主さんと似ていて、好きになったアーティストの物語ごと好きになるタイプなので、曲やダンスが良いだけでは確実にハマることはなかったし、人間性(良い悪い含め)も全てひっくるめて、そのアーティストが好きになる。

これだけ沢山の情報が次から次へと与えられると人間性やグループの特性も否が応でも感じられるようになる。

バンタンは真面目でストイック。そのうちバーンアウトしないか心配になるほど。バーンアウトするかしないかのラインでお互いが助け合ってるようにも見える。

burn the  stageを見て思ったのは、彼らの意思の強さと覚悟。

まだ2話だけだし、1話は英語字幕しかないので感覚でしか見れてないのだけど、そんな風に感じた。(追記:Twitterで訳してくれている方の文章や動画を見てある程度内容を把握しました)

 

あとやっぱり日本人としてはバンタンがこれだけ頻繁に来日してイベントやコンサート、テレビ出演をしてくれていることに感謝したい気持ちが改めてわいてきた。

何度も行ける土地と何度も行けない土地。

同じ熱量を持っていても受け取れるサービスは違う。そこに金銭的なものが発生するしないの問題でもない。ビジネスの観点だとそこが1番のポイントなのだろうけど、人対人の話になるとなんだか不公平だよなと思う。

受け取る側が当たり前と思ってしまうと、そこにありがたみはなくなってしまう。

そうなりたくはないし、そうなってしまうことが怖い。

 

2時間、3時間のステージを作りあげるまでに、どれだけの練習量と話し合いがなされているのだろう。バンタン本人達だけじゃなく、全てのスタッフも同じく、沢山の人が協力して作りあげているものだと思うと、これから自分達が行くイベントやコンサートに対する思いが変わってくる。

 

またさらにバンタン沼にハマってしまうな。

残りのエピソードも楽しみ。