これこれしかじか

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MAP OF THE SOUL : PERSONA

お久しぶりです。前回書いたMAMAの記事からだいぶ期間が開いてしまいました。

今回は2019年カムバック待ってましたのアルバム感想をつらつらと書いていこうと思います。

割と主観が入るので、その辺は一個人の感想と思ってゆるっと読んでいただけたら有難いです。

 

ちなみに前回アルバムレビュー記事はこちら

aka227.hatenablog.com

 

answer 結のアルバム感想記事は書けなかったので轉になっちゃいますが、めちゃくちゃ昔に感じるけどまだ一年前なんだなぁ。早いなぁ。

 

さて、2019年最初のカムバック。

今回のアルバムがこちら。

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MAP OF THE SOUL : PERSONA 

2019/4/12 発売

 

1

Intro : Persona

ナムのソロ曲。

イントロからザ・防弾少年団という感じのバリバリhip-hopテイストの曲。それもそのはず。こちらは2ndミニアルバム「Skool Lov Affair」のintro曲がサンプリングされているから。

いやーかっこいいな。今のBTSというよりも防弾少年団要素が強い。そしてMVもナムの世界観と歌詞が反映されてる。これがintroってことは今回のアルバムかなりhip-hop色強くなるのかな?という始まり。

しかしSkool Lov Affairのintro、改めて聞くとめちゃくちゃかっこいいのだけどこれを2014年に出していたとは…


2

작은 것들을 위한 시 (Boy With Luv) feat. Halsey

こちらタイトル曲。

小さなものたちのための詩

introからの色の違い!テイスト全く違いましたね。これはティーザー映像が出た最初の印象は自分自身ズッコーン!!とずっこけるイメージでした。hip-hop色強いのでくるかと思ってただけにあまりにカラフルでPOPな世界観、MV、曲調に戸惑いました。halseyは好きなんだけどタイトル曲にfeatつけるの大丈夫?って思ったし、POPな曲よりもゴリゴリhip-hopを期待してただけに戸惑いが大きかった。と、これはティーザーを見た時の感想。そしていざフルで見てみるとミュージカル調のカラフルな世界観、クセになるメロディとユンギパートからのバンタンぽい転調、1度聞けば全体的にスッと入ってくる感じバンタンだわ…と唸りました。

サウンドも最初のベース音が効いてるしPOPなんだけど全体的に低音効かせてるあたりがすごく好きです。

あとバンタンはラップラインがキモだと思ってるし、轉アルバムでも似たようなことを書いたのですが、

曲調がかなりトレンドに寄せているので洋楽感は否めないのだけど、バンタンらしさはやっぱりラップラインが支えてると思っているのでそこがブレない限りはどれだけサウンドを洋楽仕様にしても大丈夫だと思っています。私的にバンタンはKPOPというよりは「防弾少年団」というジャンルが確立していて、そのジャンルの中で進んできたグループというイメージ。

よくよく言う「バンタンらしさ」ってなんだろうって考えた時に私が思うのはラップラインの取り込み方なんですよね。専門用語で語れないのだけど、曲の中に転調する部分があってそこにうまくラップを組み込み、三者三様の特徴を出しながら曲に変化をつける…というイメージです。この辺は素人の感覚なんでうまく言えないけれど、ラップラインによって独特の変化をつけられるところが「バンタンらしさ」なんじゃないかなと。これだけPOPにしても確実にそこ組み込んでくるし、できるし、完全に洋楽じゃないんですよね。韓国語で歌ってるからK-POPってわけじゃないし非母国語圏の人間からしたら韓国語わからないから英語も韓国語もある意味一緒です。「音」として聞こえるので。だからこそ差別化が難しいんじゃないかなと。今はK-POPがいろんな海外アーティストとコラボしてるけれど、そこに何かしらの変化をつけないと凡庸な「洋楽」で終わる。韓国語で歌ってようがサウンドが洋楽に寄せれば寄せるほどK-POPぽさはなくなるし本来その部分に惹かれて聞いてきた層はアレっ?って戸惑うんじゃないかなと思います。そこの線引きめちゃくちゃ難しいと思います。バンタンはラップラインがキモだと私が思うのはその線引きを彼らが担っているから。だから安心して聞けるようなところがある。

と、長くなったけどひとつだけ物申すならhalseyのパートが少ないこと。MVも最初から彼女を出すのならもう少し彼女の良さが出るようなパートを入れて欲しかった。ニッキーとコラボしたIDOLは両者の良さが完璧に出ていて相乗効果を生んでいました。今回はお飾りのようなfeatの仕方にコラボした意味を見出せなかった。それだけが残念です。私はhalseyも好きだし、タイトル曲だからこそそこは丁寧にしてほしかったところ。

MVは雨に唄えばのオマージュから過去作のアルバムタイトル名、ダンスの要素が入っていて相変わらずビッヒ〜と思わせてくれたのは良かった◎

 

3

소우주 (Mikrokosmos)

Mikrokosmos

Mikrokosmos

タイトル曲の次にバラードかアンセム的な曲を持って来がちのバンタンさん。今回もライブを意識したアンセム要素の強い曲をアルバムに入れてきたな〜と。最初聞いた時はanswer:love myselfを彷彿とさせる曲だなと思いました。

この曲は王道ミディアムバラードというか今のバンタンが歌うバラードってこのタイプの曲なんだなという印象。EDM調でコーラスやハーモニーを取り入れたサウンド

ライブの最後に歌うイメージが脳内で出来上がりました。

 
4

Make It Right

Make It Right

Make It Right

最初の始まり方からエドシーランぽいな〜!と思いました。これはエドがライブでよくやるループペダル使って演奏して歌っていくやつでしょ!?音の始まり方がめちゃくちゃポイ!!そして歌い出しのテテ→ジミンの流れ最高にバッチリはまってるんですよね。高音をベースとした曲なんでテテがコーラスに回ってるのだけどめちゃくちゃハマってるし、ホソクのボーカルも合うし何よりジミンしぃー!!!ジミンさんの艶っぽい声!!合う!!

クオズペンなのでクオズのハモリめちゃくちゃ良い…と唸りました。クオズの声は特徴的なだけにハマれば相乗効果がすごいんだよな。

メンバーの低音と高音の良さがそれぞれ出てる曲だなと。いつかライブでエドと共演して歌ってるとこ見てみたいし、エドverも聞いてみたいかな。

 
5

HOME

HOME

HOME

今回のアルバムの中で1番好きな曲。

轉でいうparadise的な雰囲気を感じる曲。そして轉ではparadiseが1、2番目に好きなので、こういうサウンド(メロウでムードぽさが漂う)が好きなのかな〜と思いました。またまたパクジミンの声が合うな〜あいつなんやねんパクジミン…パク…とジミンの声ペンなので悔しさをにじませつつ何度も聞いてしまう(悔しいとは!?) make it rightと同じくテテの低音コーラスが効いてるし、1:46からのホソクパートめちゃくちゃバンタンぽくないですか?タイトル曲BWLもユンギのパートからの転調があるけど、こういうとこ〜!!こういう転調の仕方、ラップの入れ方、リズムがまさにバンタンなんだよ…私が好きなポイント。HOPE WORLDぽいよね。バンタンの曲だけど一瞬にしてホソクの世界が出来上がる。そして2:00〜はそれを継ぐようにユンギのラップが入るわけですが、その繋ぎ方ズルイわぁ〜と思いました。あとはサビのナムさんの囁くようなコーラス。ムーディーだ〜〜色っぽい…やばい…とひとしきり唸ってしまうのでHOMEはぜひライブで聞いてみたいな。

 
6

Jamais Vu

Jamais Vu

Jamais Vu

今回のアルバム、ボーカルラインのグクジンが少し控えめな印象を持ったのでここでホソク、グク、ジンによるユニット曲は大正解。

ホソクはラップラインであっても普通にボーカルでもいけるし3人の声質も合っていて良い曲だなと思います。私はバンタンのボーカルラインは4人の個性がそれぞれあってうまいこと出来たグループだなと思ってるんですが、ジミンとテテは声質に特徴があるので変化をつけやすいけれど曲を選ぶタイプ。グクジンは歌唱力的な意味合いでも2人が支えている部分が大きいのだけれどコーラスにまわったり一曲の中で声が埋もれてしまう可能性もある。バンタンはhip-hop色が強かったけれど最近のサウンドだとボーカル色が強めなのでこの4人をどこのパートに当てるかは悩ましいとこなんじゃないかなと思ったりもします。

 
7

Dionysus

Dionysus

Dionysus

最後にやっぱりこういう曲持ってくるんですよね〜あざとい少年団!!!

妖怪人間ベムのOP??なんか古めかしい始まり方に後半のギター音炸裂にみんなを笑わせにかかる(!?)少年団イイね!!

昔のメタルバンドのような始まり…ブラックサバスかな

そして真っ先にこちらのremixを思い出したんですけど割といろんな人に賛同していただけて嬉しかったです。

DNA

DNA

ガンズですか??ほんと誰の趣味??って当時も散々ネタにしたけどバンタン毎回ちょいちょい笑いの要素入れてくるので…

 

でもバンタンあるあるで歌詞は深いんですよね

俺たちは二度生まれるんだ

ぐいっと飲み干せ (創作の苦痛)

ひとくち (時代の怒号)

ぐいっと飲み干せ (自分との疎通)

ひとくち (さあ,俺はもう準備が出来てるぞ)全部 飲め 飲め 飲め 飲め 俺の酒杯 ay

皆 溺れろ 溺れろ 溺れろ 狂った芸術家に

一杯 (one shot) 二杯 (two shots)

芸術に酔って歌え オンヘヤ 

全部 飲め 飲め 飲め 飲め 俺の酒杯 ay


俺たちが現れたら

全世界どこでも スタジアムパーティー

kpopアイドルとして生まれ

再び生まれ変わったアーティスト

再び生まれ変わったアーティスト 再び生まれ変わったアーティスト

俺がアイドルでも芸術家でも

何が重要なのか 胸が痛いよ

芸術もこの程度まできたら飲みすぎだろ飲みすぎ yeah

新記録は自分との戦いであり戦い yeah

祝杯を持ち上げて one shot

だけど俺は相変わらず喉が乾いた

お前はもう準備は出来ているか?

お前は騒げる準備は出来ているか?

 

BTS - Dionysus (歌詞*和訳) | n

お祭りソングなのに深いんだよな歌詞が。Anpanmanとかもそうだけどワイワイ騒ぐような楽しい曲、でも自分達のこと歌ってるアイデンティティソング。

みんな大好きバンタンアイデンティティソングね。毎回アルバムに1曲は必ず入れてくるやつね。最後にぶっ込んでくるあたり見透かされてる感がする。

 

 

今回のアルバムはMAP OF THE SOULのシリーズ第一弾らしいのですが、LYSシリーズの始まりが承herであったように明るく、POP、さわやかな陽のイメージが強いアルバムだなと思いました。

私は陰の要素が強いバンタンが好きなので、正直なところ少し肩透かしをくらったような気分にもなったんですが、あくまで自分の希望と期待を前提に置いてたからだと思います。

花様年華シリーズが好きで、LYS轉も好きなのであの辺の要素をもっと全面に押し出して欲しいという願望はあります。

サウンドの変化に関してはアイドルでもアーティストでも必ず通過する儀式のようなもので、特に有名で人気がある人達ほどそれを言われるし、昔に戻ってほしい、昔の音が良かった、変わった…というセリフを言われるのはもはや有名税みたいなもんだと思います。

私も今回のアルバム、正直なところあまりインパクトはないなというか今一番ノリに乗ってる時に無難な選択をしたなぁという印象はあります。言い換えると今ならどんなアルバムを出してもきっと売れるからもっと攻めて欲しかったという気持ちです。でもあくまでそれは私の願望なんですよね。攻めたアルバムというのがどんなものなのかは人それぞれですが、もっと大衆性をなくしhip-hop要素を入れラップパートを多くし、サウンドはビッヒチームだけで作る。いわゆるMIX tapeに近いようなもの。それが1番バンタンらしいかどうか、彼らが今やりたい音楽なのかどうかはわかりませんが、聞いてみたかったなという気持ちはあります。

 

ただ、そんな気持ちはあるけれど、あくまでそれは自分の願望にとどめておきたいし、今の作品を否定するつもりもないし、この作品でファンになる人がたくさんいて欲しいとも思います。

私が印象に残ってる言葉の中にparamoreのボーカルヘイリーの言葉があって、

ParamoreInstagramに昔のParamoreを求めるコメントをしたファンに対して、フロントウーマンHayley Williamsが返答しました。

「昔のParamoreYouTubeにいるわ。あなたが見たいと思った時にいつでもね!でも私はあなたに15年前のあなたになってとは、これからも決して求めないと約束する。

 

すごくわかりやすく的を得ていて自分自身に言われてるようでハッとしました。

これを見た時にアーティストが変わっていくことは当たり前で、自分がいろんな環境で変わっていくように、生み出される作品も変わるし、クリエイターにとって変わらないでいることは何よりも難しいことだし、もし変化を受け入れられなくなった時は自分からそっと離れようと思ったセリフでした。

 

今の彼らにしか出せない要素は必ずあるはずで、5年前のデビューした頃の猛々しさも彼ららしさなら、今の愛をテーマに歌う彼らも間違いなく방탄소년단だと思います。

今の作品がしっくり来なければ過去の作品を聞けばいいし、今の作品が好きで過去の曲は好みじゃない人だっているだろうし、これだけ変化に富んだ作品があるっておもしろいなぁと思います。

いろいろ長く難しく書いたけど、今と昔をうまくリンクさせながら音楽や映像を提供してくれるグループ、やっぱり楽しいなぁという感想。

間違いなく次の作品も楽しみに待ってます。

 

おまけ

今回のクレジット

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